ディズニーの名作オマージュ満載!アニメーションのプリンセスが現実世界へ迷い込むファンタジーです。エイミー・アダムス、ジェームズ・マースデン、パトリック・デンプシー、そして、当時映画女優としてはまだ無名のイディナ・メンゼルと、歌える豪華キャストが集結! 噂では、2017年夏に同キャストで続編の撮影が始まっているとかいないとか……。
《基本情報》
- タイトル:魔法にかけられて
- 原題:Enchanted
- 製作:アメリカ
- 公開:2007年11月26日(日本:翌年3月14日)
- 上映時間:107分
- 製作会社:ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ、Sonnenfeld Josephson Entertainment
- 配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ
《あらすじ》
おとぎ話の世界アンダレーシアに住むジゼル姫はエドワード王子と出逢ってその日のうちに婚約する。しかし、王子の継母である悪の魔女ナリッサは自分が女王の座を奪われることを危惧し、ジゼル姫を「永遠の幸せなど存在しない世界」現代都市のニューヨークに追放してしまう。
大都会で路頭に迷ったジゼル姫は仕事帰りの弁護士ロバートと娘のモーガンに助けられる。ロバートとモーガンは浮世離れしたジゼル姫の言動に困惑するが、天真爛漫な彼女の人柄に触れ、次第に家族のように打ち解けてゆく。
一方、エドワード王子と勇敢なリスのピップはジゼル姫を救い出すため現実の世界へ駆けつけるが、女王の手先ナサニエルの妨害によってなかなかジゼル姫を見つけることができない。
やがてジゼル姫は現実の世界での恋愛の仕方と魔法の国での“永遠の愛”との違いを知り、また次第にロバートに惹かれつつある自分に気づき、戸惑いを隠せなくなっていくのであった。
《キャスト》
- ジゼル(エイミー・アダムス)…アニメ世界から現実世界に行くメルヘンなプリンセス
- ロバート・フィリップ(パトリック・デンプシー)…現実世界の男性、離婚専門の弁護士
- エドワード王子(ジェームズ・マースデン)…アニメ世界の王子、ジゼルの婚約者
- ナリッサ女王(スーザン・サランドン)…エドワードの継母、アンダレーシア女王、悪役
- ナサニエル(ティモシー・スポール)…ナリッサの家来、表向きはエドワードの従者
- ナンシー・トレメイン(イディナ・メンゼル)…現実世界の女性、ロバートのガールフレンド
- モーガン・フィリップ(レイチェル・コヴィー)…ロバートの6歳の娘
- ピップ(アニメ:ジェフ・ベネット/実写:ケヴィン・リマ)…ジゼルの友人のリス
▶ 過去のディズニー作品に携わった豪華キャストがカメオ出演!?
- サム(ジョディ・ベンソン):『リトル・マーメイド』アリエル、『トイ・ストーリー』シリーズのバービー、『フラバー』ウィーボなどの声
- セントラル・パークでダンスを踊る老人(ハーヴェイ・エヴァンズ):『メリー・ポピンズ』煙突掃除屋の一人
- TVドラマの女優(ペイジ・オハラ):『美女と野獣』ベルの声
- 妊婦(ジュディ・クーン):『ポカホンタス』ポカホンタスの歌唱部分
- ナレーター(ジュリー・アンドリュース):『メリー・ポピンズ』メリー・ポピンズ役、『プリティ・プリンセス』クラリス・レナルディ女王
▶ ブロードウェイのダンサーや名作映画のキャストが出演!?
ジゼルがセントラル・パークで歌って踊るシーンで、老人たちまでも軽やかなステップで踊ります。この老人たち、実はミュージカル映画の名作「ウエスト・サイド・ストーリー」の出演者なのです。その中に一人は、「メリー・ポピンズ」の煙突掃除屋の男です。
ほかにも、ブロードウェイで活躍するダンサーたちがセントラル・パークを賑やかに彩っています。
《スタッフ》
- 監督:ケヴィン・リマ
- 脚本:ビル・ケリー
- 製作:バリー・ソネンフェルド、バリー・ジョセフソン
- 製作総指揮:クリストファー・チェイス、スニル・パーカッシュ、エズラ・スワードロウ
- 音楽:アラン・メンケン
- 撮影:ドン・バージェス
▶ 主題歌:キャリー・アンダーウッド『Ever Ever After』
(YouTube/disneymusic)
《予告編》
(YouTube/disneymusic)
《仕掛け満載!》
▶ ディズニー作品のパロディ
複数の作品
- 物語のオープニングで作品のタイトルが書かれた厚手の本が開き、またエンディングでその本が閉じられる(白雪姫、ピノキオ、シンデレラ、眠れる森の美女、くまのプーさんなど、初期〜中期のディズニー長編アニメで多く用いられた手法)
- 冒頭に登場するトロールが、腰に白雪姫、シンデレラ、オーロラ姫、ベルの服(すべてドレスではないときのもの)を巻き、耳にアリエルの胸当てと同じ貝殻を付けている
- どこからか響く歌声に聞き惚れ、声の主を捜しに森へ行く王子(白雪姫、眠れる森の美女)
- ジゼルにインタビューするリポーターの名前の「メリー・アイリーン・カセロッティ」は、オーロラ姫役のメアリー・コスタと、シンデレラ役のアイリーン・ウッズと、白雪姫役のアドリアナ・カセロッティに由来
- 恋人からのキスで目を覚ますジゼル(眠れる森の美女、白雪姫)
- 高いところから落下していく悪役(白雪姫、美女と野獣、オリビアちゃんの大冒険、ライオン・キング、ノートルダムの鐘)
- 舞踏会にアナスタシア・トレメイン(シンデレラ)やヘラクレス(ヘラクレス)など、過去のディズニーキャラクターに似た仮装をした人がいる
『白雪姫』
- 夢に出てきた王子の人形の目にするサファイアをジゼルが両目にかざす
- 冒頭、ジゼルの呼び声に応えて顔を出す森の動物たちの構図
- 白馬に乗り、太陽に向かって進んでいくジゼルとエドワード王子
- ニューヨークに来たばかりのジゼルが、話しかけた小さな男性を7人の小人の一人である「おこりんぼ」と間違える
- 部屋に入るなり眠ってしまうジゼル
- ジゼルがロバートの家を掃除しているときの動物たち
- ロバートの弁護士事務所の看板にある「チャーチル、ハーライン&スミス」は、『白雪姫』の作曲家フランク・チャーチル、リー・ハーライン、ポール・J・スミスに由来
- エドワード王子がテレビのことを「魔法の鏡」と呼ぶ
- ナサニエルがリンゴアメにみせかけた毒リンゴをジゼルにわたすときの毒リンゴの構図、またリンゴには髑髏のシルエットが浮かぶ
- ジゼルが毒リンゴを食べて倒れるときの構図
『シンデレラ』
- ジゼルを乗せた馬車
- ジゼルがロバートの家の浴室を掃除しているときのシャボン玉
- シャワーを浴びるジゼル
- ナンシーの姓の「トレメイン」は、シンデレラの継母に由来
- エドワード王子が入るホテルの名が「大公ホテル(Grand Duke Hotel)」
- 12時の鐘
- 靴を片方忘れるジゼルと、エドワードがそれをナンシーに履かせるくだり
- 裁縫を手伝うネズミや鳩
『ふしぎの国のアリス』
- 上下逆さまの状態でマンホールに辿り着くジゼル
- 穴に落ちたことを話すジゼルのセリフが「Down,down,down...」
『眠れる森の美女』
- 王子の夢を語るジゼル
- ドラゴンに変身するナリッサ女王(眠れる森の美女)
- 『メリー・ポピンズ』
- ロバートが担当する離婚調停中の夫婦の姓はバンクス
- 鳩の餌を売る老女
『リトル・マーメイド』
- 王子の人形に歌いかけるジゼル
- ナリッサ女王の隠れ家が、アースラの洞窟に似ている
- ロバートの秘書のサム役に、アリエル役のジョディ・ベンソン
- シャワーを終えたジゼルが体にタオルを巻き、ロバートに倒れ掛る
- 上述のジョディ・ベンソンが出演する、ジゼルが事務所の水槽を眺めるシーンのBGMが「Part of Your World」
- 「想いを伝えて」のカリプソ風のメロディは、「Under the Sea」や「Kiss the Girl」をイメージ
- 「想いを伝えて」のシーンで、川を渡るときにボートに向かい合って座る
- 「想いを伝えて」のシーンで、岩に腰掛けて歌うジゼルとそれを怪訝そうに見つめるロバートの構図
『美女と野獣』
- ジゼルが出てくるマンホールに一番近い劇場であるパレス劇場で、ディズニー初のブロードウェイ・ミュージカルである『美女と野獣』が初演された
- エドワード王子がホテルで見るテレビドラマで、窓の外に雪が降っている。そのドラマの女優はベル役のペイジ・オハラであり、役名が「アンジェラ」であるのはミセス・ポット役のアンジェラ・ランズベリーに由来する。さらに相手の俳優の役名の「ジェリー」はルミエール役のジェリー・オーバックに由来する。そしてこのドラマのBGMが「美女と野獣」。
- エドワードが剣を鏡にして歯のチェックする姿がガストン
- ジゼルとロバートのダンスシーン。シャンデリアのデザインと、シャンデリアからフロアに移る映像の構図
ミッキーマウス(隠れミッキー)
- バスの女性運転手のアフロヘアをピップがかき分けると、ミッキーのシルエットに。
- ジゼルとロバートのダンスシーン。スポットライトと床の模様が一瞬だけ、ミッキーのシルエットを形作る
その他の作品
- 直に大人になるとモーガンに諭すロバート(ピーター・パン)
- タイムズスクエアにミュージカル版「ターザン」の看板
- エドワード王子がホテルで見ているテレビに最初に映る剣の闘いは、『ロビン・フッド』をイメージしている
- エドワード王子がホテルで見ているテレビから「Pink Elephants on Parade」が流れる(ダンボ)
- ナサニエルがホテルの部屋から出て行く時、テレビに映る腹話術士は、『ファン・アンド・ファンシーフリー』の一節『ミッキーと豆の木』にナレーターとして出演したエドガー・バーゲン(腹話術士)とモーティマー・スナード(人形)をイメージしている。その直後にミッキーマウスとグーフィーの声が流れるが、これはラテンアメリカ版『ミッキーと豆の木』の一場面である。
- ピップがハンガーにぶら下がりながら電線を伝うシーン(トイ・ストーリーシリーズ)
- ロバートとジゼルが食事したレストランの名が「ベラ・ノッテ」(わんわん物語)
- エドワード王子がマンションをさまよう際、ドアノッカーをガチャガチャ鳴らしながら揺れる不気味なドア(ホーンテッドマンション)
- ジゼルとモーガンが買い物する店の名の「カリプソ」は、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのティア・ダルマの正体である海の女神に由来
- 床に刺さった剣を抜くジゼル(王様の剣)
- ジゼルとロバートが塔から滑り落ちそうになるシーン (ノートルダムの鐘)
▶ ディズニー以外のパロディ
- 全体的雰囲気、現代のニューヨークに戸惑うジゼルやエドワード王子の図、ジゼルとロバートの関係、またジゼルとエドワードのデートシーンで二人が渡る橋(ニューヨークの恋人)
- タイムズスクエアの『ウィキッド』の看板、ナンシー役のイディナ・メンゼルは『ウィキッド』のエルファバ役のオリジナル・キャストである
- タイムズスクエアの『ヘアスプレー』の看板、エドワード王子役のジェームズ・マースデンは映画版『ヘアスプレー」にコーニー・コリンズ役で出演していた
- タイムズスクエアの『スーパーマン リターンズ』の看板、エドワード王子役のジェームズ・マースデンは『スーパーマン リターンズ』にリチャード・ホワイト役で出演していた
- カーテンからドレスを作るジゼル(サウンド・オブ・ミュージック)
- 「想いを伝えて」のシーンでジゼルが芝生の上を駆け寄るシーン(サウンド・オブ・ミュージック、ただし公開当時のパンフレットでは『美女と野獣』のパロディとも紹介されている)
▶ 『魔法にかけられて』以降に公開されるディズニー作品への伏線
- 冒頭、窓から入ってくるカエルのアップ。また頭に乗る石鹸が王冠のような形(プリンセスと魔法のキス)
- 「想いを伝えて」を歌っているとき、野外劇場で上演されている劇が「ラプンツェル」(塔の上のラプンツェル)
- スタッフロールの背景に映る「かえるの王さま」のシルエット(プリンセスと魔法のキス)
《鑑賞する》
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《レビュー》
どちらかというとアニメよりも実写映画のほうが好きな私。そして、ディズニーも好きなので、本作はかなり私のお気に入り度は高めです。主題歌「Ever Ever After」も好きな曲で、自身の海外旅行や兄の結婚旅行のホームビデオ製作時によくBGMで使用しています。
しかも、キャストが豪華すぎる!映画「ヘアスプレー」や「スーパーマン・リターンズ」、「X-MEN」シリーズなどに出演する、私の好きな俳優ジェームズ・マースデンや、医療ドラマ「グレイズ・アナトミー」のパトリック・デンプシーなどなど。当時はまだ映画女優として有名でなかった「アナ雪」のイディナも出演していたとは!
主演ヒロインのエイミー・アダムスは、本作で「可愛いな」と思いました。本作以降、よく見るようになった女優さんです。つまり、本作は彼女の出世作ということですね。ディズニー側は有名女優を起用するつもりでしたが、監督の意向でジゼルのイメージに合う出演作の少ない女優として、彼女が抜擢されてそうですよ。
イディナ演じるナンシーは良い人なので、ジゼルにロバートを取られてしまい、ちょっと可哀想な気はしました。ラストでは、現実世界の人間なのに、アニメーションの世界のキャラクターになってしまいましたしね。本物から偽物になったような展開に「これはハッピーエンドといえるのか?」と少々驚きました。
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というわけで、
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
ぜひ「魔法にかけられて」を観てみてくださいね。
コメント欄にて、この映画の感想もお待ちしてます(^.^)/~~~
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ではまた!
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